音なき花火

面接行って、控え室で待たされてびっくりしたわね

十人くらい順番を待ってた


若い女の子ばかりよ


そして面接、所長という三十代の男性とその部下みたいな人

聞かれたことは、自動車メーカーみたいな大企業にいたのになんでうちみたいな、小さい会社に来たいの

みたいなこと

なんて答えたかもう忘れた


その会社は日本人なら誰でも知ってる有名企業よ


例え夏だけのアルバイトでも正社員の道はゆっくり探せばいいと思った

日本は好景気に浮かれていた時代


後から思うとこの面接の日から運命が替わる


台風みたいな荒天の一日、小さい営業所


家に帰りつくと、直ぐに電話があり、面接の結果


私は合格した