鋭角の光

今日はこれから歌会よ

十二月は大御所の先生がいらっしゃってことで戦々恐々です、歌人の皆様

さあて

日本第二位の基幹産業たる自動車メーカーがどんなだったか

詳しくお話します


二十歳過ぎたばっかりの生意気な小娘でしたが
ここで経験したことは、今の私の芯みたいなものを形成したわ


お給料も良いし家も近いし、でもそれをうっちゃっても辞めたかったのは、


組合活動が心底嫌だったから


ユニオンシップ制というの?社員は全員組合員なのよ

支持政党がありまして、夏の炎天下で候補者の演説きくのも、選挙のたびに知らない家に電話、

掛けさせられて、投票たのむのも

辛かったわ

演説なんて昼休みだから、昼御飯食べるじかんを奪うのよ

組合は課長クラスの人より威張ってました

そんな事はまあ我慢すればできたわ


課内にBさんという四十台位のおじさんがいました

いつもにこやかで物静か、誰に対しても穏やかに対応するかたよ


私は現場の彼に仕事頼む立場だったの

つっけんどんな態度なんてないかたでしたので私は好感を持っていた